溺れるナイフ
本日はこれ。
「溺れるナイフ」
以下あらすじ
15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽。
退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような“閃光”と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗だった。
公開当時は全く見る気がなくて、最近一応見ておこうかなーと思って、Amazonプライムで見ました。
ただでさえそんなに恋愛映画好きちゃうのに、少女漫画が原作の映画なんてオレいけんの?
と、ちょっと怖いもの見たさのような感じで見ました。
ちなみにこの作品に関わらず、僕は少女漫画を1ナノも読んだ事がありません。
終わった後、レビュー見てみると結構賛否が真っ二つに割れていて、6:4ぐらいで否定の方が多い印象でした。
で、僕の結論を書くと、
”これで良いとは思うけど、僕好きじゃない”
僕は肌が合いませんでした。
でも、少女漫画原作ものとしては成功してるんじゃないかと思うんですよ。
本当に少女漫画映画を見たという感じがありましたし、原作が17巻もあるとなるとよくまとめてんな〜と思います。
そして良いと思ったとこが結構あったんですよ。
まずロケーションが非常に良い。
ロケ地は和歌山県らしいんですが、とにかく素晴らしい。
僕が1番好きなのが2人が写真集を持って追いかけあう水路、この水路がかっこいい。
僕あそこにずっといれます。
海とか岩場とか鳥居とかもう全部が素晴らしすぎる。
次にキャストが素晴らしい。
菅田将暉演じるコウちゃん、こいつは神様みたいなやつなんですけど、完全に仕上がってます。
自分でも神様みたいなもんやといってますが、説得力のあるビジュアル、地元の古くからある祭り事にも関わっている家の子という設定。
現実離れしたキャラをちゃんと説得力をもって、嘘くさくないよう実写化してます。
あと女子が好きそうな感じをうまく捉えてそうな感じが多々ありました。
僕は男なんでわかりませんが、あんなんが良いんですかね?
謎が多く、ツンデレで、一緒にいるとスリルがある、で町でも重要な祭の仮面を作る仕事をちゃんと手伝ってる。
絶対こんなやつおらんけどうまく実体化できてるんですよ。
この菅田将暉演じるコウちゃんが少女漫画原作映画として成功した1番の要因だと思います。
小松菜奈はただ可愛い。
やっぱり画で映える女優だと思いました。
しかも今回は特に色気を感じる。
あんな中学生はいない(笑)
ほぼ同時期公開のディストラクションベイビーズでも菅田将暉と共演されてましたが、どちらも抜群の存在感があります。
ディストラクションベイビーズの小松菜奈の演技はベスト級じゃないでしょうか。
ディストラクションベイビーズ、素晴らしい映画でしたので、またいつか書きたいと思います。
見終わってから知ったんですけど、この人ジャニーズなんですね。
ジャニーズぽくない顔ですが、上手いです。
役柄が菅田将暉と真逆で、人を安心させるようなスーパー良い奴なんですけど、小松菜奈とのやり取りがすごい自然。
僕の聞き間違えかもしれませんが、何回か噛んでると思います(笑)
まあそれぐらい自然。
この自然さが菅田将暉と小松菜奈の2人のやり取りとすごい対照的で、より菅田将暉のキャラを神的に描いてます。
あと地味に良いなーと思ったのが、カナという役を演じた上白石萌音。
普通の会話してるのに、彼女の中に潜む悪意的なものが見えて、上手いな〜と思いました。
原作ではもっと重要なキャラらしく、映画では大幅に出番が削られてるようで、レビューで不満を抱いて方がちらほらいました。
結構褒めたんでディスも。
といっても映画としてはあんまりディスるとこがないんですよ。
強いていうなら最後に小松菜奈演じる夏芽が映画祭で受賞するシーンがあって、その受賞した映画をちょっと披露するんですけど、これが見るからに駄作そうで、、、(笑)
これで受賞はしないだろうと思ってしまいました。
このシーンの後の展開とのギャップを作りたかったのだとおもいますが、これで受賞する映画にリアリティがないと僕はだめやと思います。
あと映画祭の司会者の司会が鬼下手(笑)
どの規模の映画祭か知りませんが、監督もドヤ顔かますレベルの映画祭でのこの司会者、なんか冷めちゃいました。
こんな感じで映画としてディスるとこがあんまりなく、褒めるとこがかなり多いんですが、なにがだめやったか?と言われるとやっぱりストーリーと僕の相性です。
僕は美男美女の恋愛映画なんてくそくらえ、ていう人なんで(笑)
感情移入が1ナノもできない。
だって菅田将暉も重岡大毅、結局は2人とも容姿とか性格のレベルが相当高いんですよ。
神のような存在と人最高峰の良い奴。
こんなもんだれが共感できんねん(笑)
ようするにキラキラ映画なんです。
だから僕は好きじゃない。
ただキラキラ映画でもそこらへんのキラキラ映画とは格が違うと思います。
僕が見るべき映画でなかっただけで、これが2016年ベストっていう人がいるのも理解できます。
興味ある方は是非見てみてください。
作品評価
2.5/5