キングスマン特集
ウォーキングデッドのシーズン8が最近の楽しみです。
本日はこれ。
「キングスマン」
ブログタイトルに特集ってついてますが、なんで特集かというとそれはこれも見たからです。
「キングスマン ゴールデン・サークル」
キングスマンの続編です。
日本では2018年1月5日に公開予定のキングスマンの新作を海外で一足先に見たんで、これもちょっと紹介しようかなと。
キングスマンは公開当時からずっと気になってたんですけど、なぜか劇場で観てなくて、先月海外で公開されると聞いて急いで1作目のキングスマンを観たんですけど、
かなり良くできてます。
今のスパイ映画といえば、
・王道のミッションインポッシブル、
・シリアス路線の007(ダニエルクレイグ以降)
の2巨頭だと思うんですけどキングスマンが割って入りました。
で、キングスマンはどういうスパイ映画かというと、これは劇中で答えを言ってるんだと思うんですよ。
”スパイ映画は好きか?”
”最近のはシリアスであかんけど、昔のは良かった。あの現実離れした感じが良かったんや”
”昔のボンド映画やな”
とこんな感じのシーンがあるんですけど、まさにこの昔のボンド映画をオマージュしてるんですよ。
実際にキングスマン出てくるいろんな設定は、昔のボンド作品から受け継いでたり、進化して登場してるのが結構多いんですよ。
特に武器はほとんどそうで、例えばキングスマンで靴から毒付き仕込みナイフが出てくるんですけど、1963年のボンド映画『007 ロシアより愛をこめて』でこれがでてきます。
ぼくも全然把握しきれないぐらいそういうオマージュがこの映画各所に散りばめられてます。
つまりキングスマンは絶対現実ではありえなそうなスパイ兵器、殺戮武人みたいな敵とかが出てきた1960年代から70年代のスパイ映画全盛期の要素を復活さしてるわけです。
この荒唐無稽がキングスマンの醍醐味になっていて、とにかく楽しいスパイ映画になってます。
しかもただのオマージュ映画ではございやせん。
舞台をイギリスにした事がさらにこの映画の格を上げてます。
ちゃんと昔のスパイ映画を継承しながら新しいものに仕上がってるんですよ。
これが素晴らしい結果を生んだんじゃないかと思います。
あと何と言ってもキングスマンのキーワードでもある”紳士”。
イギリスといえば紳士ですよね。
キングスマンはこの”紳士”をすごく追求してます。
イギリスていうのはアメリカの貧しさとはまた違う労働者階級という貧しい層があって、その層の若者達は強固な階級社会の中で上にいけるチャンスがなかなか無いんですよ。
だからこそハリーのセリフが響く。
”伝統を正しく継承するのは君や。貴族ちゃう。生まれじゃなくて、学びと、内面の気高さこそが紳士をつくるんや”
熱いですよね。
セリフでいうと、キングスマンでも1番印象に残る、
”Mammers Maketh Man”
直訳するとマナーが人を創るという意味ですが、makethってどういうことや?と思って調べたらイギリスで昔の言葉だそうです。
”Mammers Maketh Man”というのは昔からあることわざみたいなもんで、「生まれ」によって人が形成されるのではなく、マナー(立ち振舞い)によってその人が形成されるのである、ということを説いた言葉らしいです。
まあーこのシーンがかっこいい。
このシーンの音楽もテンションが上がるんですよ。
そしてあの英国風のスーツ。
まさに紳士ですよ。
劇中で主人公がスパイの訓練を受けるとこの格好もイギリス仕様になっていて、細部までこだわってる。
とにかく衣装がかっこいい!というか様になってます。
まだまだいいとこあります。
僕が男だからでしょうか?、スパイグッズにテンションが上がります。
僕の一押しは傘ですね。
欲しい(笑)
他にも爆弾ライターとか毒薬入りペンとかいっぱいでてくるんでワクワクさせられます。
役者さんですが、これまた素晴らしい。
ハリー演じるコリン・ファース。
英国王のスピーチで有名ですね。
ブリティシュアクセントが超かっこいいんですよ。
まさに紳士。
しかもアクションばりばりですんばらしいです。
エグジー演じるタロンエジャトン。
男前ですねー。
キングスマンがほぼ映画デビュー作ぽいです。
さすが主役はるだけあって、ベテランに負けてない。
かなりナイスキャスティングだったと思います。
で、悪役は僕も大好きサミュエル・L・ジャクソン。
今回はスティーブジョブズ的なIT系大金持ちでヒップホップファッションというかなりナウい悪役です。
こういう悪役いままでになかったんじゃないかな。
できれば彼の過去とかもうちょい掘り下げて欲しかった。
最後にまとめて見所を。
・ブラックコメディー要素
・スパイ感満載の武器
・斬新なアクションシーン
・音楽の使い方
とにかく楽しい映画です。
しかも斬新でふざけてる。
いい意味でふざけてます。
特にクライマックス直前のシーン、誰もが聴いたことのある音楽”威風堂々”のシーンはかなりパンチ効いてます。
このシーンほんまに不謹慎で最高です。
もっと良くなりそうなところはちょいちょいあるんですけど、文句がほとんどなく、かなり好きな映画、いやスパイ映画で1番好きな映画かもしれません。
で続編のゴールデン・サークル。
(公開前なんでネタバレはなるべくしません)
3Dで観ました。
3Dは正直苦手なんですよ。
目しんどいでしょ。
しかも最近眼鏡かけて映画見るようなったんで、眼鏡の上に3D眼鏡かけてもうがちゃがちゃなんのが腹立つんですけど、ゴールデンサークルは3D上映のみだったんで仕方なく眼鏡二重がけして見ました。
正直楽しみでもあり、見るのが怖かった。
1作目が最高だっただけに、続編が残念でないことを願って見に行きました。
で、感想を一言で書くと、
”まあ良い”
1作目はもちろん超えれてないし、想定の範囲内で終わってしまった。
ていう感じです。
監督で脚本も書いてるマシュー・ヴォーンさんも、
「キングスマンの続編を書くことは、私がこれまでやってきた仕事の中で最も難しいものです」
と言ってるぐらい、そもそものハードルが高いんだと思います。
なにせ1作目が完璧と言っていい程の出来でしたからね。
2作目の宿命ですが、前作との整合性も考えなあかん上に、前作に負けないものをつくるのはやっぱ難しいと思います。
ちなみにマシュー監督はキック・アスの監督です。
そんなマシューさんが練りに練った続編の作戦が、
1作目の引き継ぎ+意外性+アメリカ版のスパイチームの登場
続編ということで続きとして成立させてます。
しかもこれ続編から見ても大丈夫な気がします。(ただ絶対に1作目を見てから見た方がいい映画です)
キングスマンならではの演出、見所がちゃんと継承されていて、なんかキングスマンのシリーズ化のフォーマットが今作で出来上がった気がします。
意外性ですが、登場人物があっさり死にます。
好きだったキャラが割とすぐ死んでしまってびっくりしました。
もうリタイヤ?みたいな。
そういったとこの意外性狙いました感はちょっと否めないです。
あと予告でもでてくるハリーの復活。
たしかにハリーありきのキングスマンだと思いますし、復活させて良かったですけどかなり力技です(笑)
で、多分ゴールデンサークルの1番の推してるであろうアメリカ要素。
イギリスが紳士ならアメリカはカウボーイじゃい、とまさにアメリカという感じでこれは正解だったと思います。
1つ文句を言うならば、もうちょいスパイをだして欲しかった。
アメリカ版のスパイで活躍してるのは正直1人だけです。
まあでもあれで良かったんかな〜、、、
あとアメリカのスパイの武器で鞭があるんですけど、これがかっこいい、というか強すぎる。
キングスマンのスパイグッツの中でもトップクラスで強い武器だと思います。
僕の勝手な予想なんですけど、ライトセーバーを鞭にしたような武器もそうですし、1作目の悪役のセリフがシスのセリフと一緒だったり、オビワンとアナキンみたいな師弟関係の要素といい、監督はスターウォーズが好きなのかなーと思いました。
スパイ武器の話を戻すと、武器だけじゃなくて全体的にスパイグッツのバリエーションが増えていて良かったですね。
ちゃんと1作目のもありつつ、新しいのも見せてくれて小僧は楽しめました。
1番印象に残った冒頭のカーアクションは正直かなり凄かったです。
ロンドンのちっこいタクシーがとにかくかっこいい。
カーアクション史に残るシーンだと思います。
まあこんな感じでゴールデンサークル、充分楽しめる映画でした。
そして3Dもそない悪くなかった。
悪いとこあげると、
・前作と比べるとテンポが悪い
・敵が前作と比べるとキャラが弱い
・意外性狙ってる感
・要所要所の力技が強引
ぐらいですかね。
それでもエンターテイメント映画としてちゃんとしてますし、一応想定の範囲内だったんで良かったです。
観に行かれる方は是非1作目を観てから行ってください。
正直キングスマンをディスる人とは友達になれないと思うほど良くできてる映画です。
続編も公開間近なんで是非キングスマンを見て、劇場に足を運んでほしいと思います。
お勧めです!
作品評価
キングスマン 4.4/5
ゴールデンサークル 3.5/5